AIを活用した熱交換器の非破壊検査システムが、「第2回ディープラーニングビジネス活用アワード」の大賞を受賞

2020年10月15日

日立造船株式会社は、当社100%子会社の株式会社ニチゾウテックと共同でAI(人工知能)を活用し、各種プラントなどに使用される熱交換器の非破壊検査を効率化させる「AI超音波探傷検査システム」を2019年に開発しましたが、このほど日経クロストレンド・日経クロステックが主催する「第2回ディープラーニングビジネス活用アワード」において、大賞を受賞しました。

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10月14日に行われた表彰式の様子

石油・化学プラントや発電所などで使用される熱交換器は、機器胴体、熱交換を行う管と管を固定する管板が主要な構造となっています。溶接不良や経年劣化による性能低下を未然に防ぐため、管と管板の管端溶接部の検査では、約200万枚の画像データを作業者が目視で判定していました。そのため、300時間に及ぶ判定時間と労力を要していましたが、本システムの開発により、大幅な業務効率化と検査精度の向上が実現しました。

本アワードは、ディープラーニングを活用した優れたプロジェクトを表彰するものです。今回、ディープラーニングの活用が遅れている非破壊検査分野で困難な開発に挑み、日本のものづくりがディープラーニングによって変革できることを示した点が高く評価され、受賞に至りました。

【当社のICTの取り組みについて】
当社は、IoT、ビッグデータ、AIなどICT活用の拠点としてHitz先端情報技術センター「A.I/TEC」の運用を2018年より開始しました。今後は当社が手掛けるごみ焼却発電施設でのAIを活用した運転支援をはじめ、IoT、ビッグデータ、AIを駆使した多様な製品・サービスの開発を進めていきます。

各種プラント向け主力製品 URL:
https://www.hitachizosen.co.jp/products/products022.html

AI超音波探傷検査システム URL:
https://www.hitachizosen.co.jp/products/pdf/products022_tube_r_J.pdf


第2回ディープラーニングビジネス活用アワード 概要

主催 日経クロストレンド、日経クロステック
後援 日本ディープラーニング協会、経済産業省
表彰 大賞1件、優秀賞3件、特別賞2件
審査員 松尾 豊 氏
(東京大学大学院 工学系研究科人工物工学研究センター技術経営戦略学専攻 教授)
吉本 豊 氏
(東京大学総長室アドバイザー)
井﨑 武士 氏
(エヌビディア エンタープライズ事業部 事業部長)
石角 友愛 氏
(パロアルトインサイト CEO/AIビジネスデザイナー)
吾妻 拓 氏
(日経クロストレンド 編集長)
進藤 智則 氏
(日経Robotics 編集長)